自分のクリーチャーが破壊された。普通なら痛い出来事ですが、猿神兵アッシュが横にいると、相手もマナを1枚失います。場の損失を、相手の次の行動へ跳ね返す。火のカードなのに、盾を急いで割る話から少し離れるのが、このアーマロイドの面白いところです。
2008年の店舗大会記録にも、ディオライオスやダークヒドラと一緒にアッシュの名前が登場します。今回はその名前を入口に、カード能力から組み立てた盤面で仕組みを確かめます。実際の大会の40枚や対戦手順を復元したものではありません。
4マナ3000。自分のアーマロイドが墓地へ行くと働く

アッシュが場にいる間、自分のアーマロイドが場から自分の墓地へ置かれると、相手は自分自身のマナから1枚を選んで墓地へ置きます。相手が選ぶため、こちらから「その水のカードを捨てて」と指定する能力ではありません。
自分のクリーチャーなら何でもよいわけでもありません。銃神兵ディオライオスはアーマロイドなので組み合いますが、不死身男爵ボーグはヒューマノイド。火文明で見た目に武器を持っていても、種族が違えばこの条件を満たしません。カードの名前や雰囲気より、種族欄の確認が先です。
アッシュを先に出す。8マナで順番を逆にすると?
自分の場は空、手札にアッシュとディオライオスを含む3枚、火を払える8マナがある例です。相手の場にはボーグ1体、マナは5枚。ほかの能力はないものとします。
| 出す順番 | 自分の処理 | 相手の結果 |
|---|---|---|
| アッシュ4→ディオライオス4 | ディオライオスを自分で破壊 | ボーグを破壊、マナ5→4 |
| ディオライオス4→アッシュ4 | 空の場なのでディオライオス自身を破壊。その後アッシュ | ボーグを破壊、マナは5のまま |
どちらも手札を2枚使って3枚から1枚へ、使用マナは8、最後の自分の場はアッシュ1体です。それでも相手のマナに差が出ます。アッシュがまだ場にいないときに起きた破壊を、後から登場したアッシュがさかのぼって数えることはないからです。
相手や自分の場が空の場合のディオライオスの処理は、公式Q&Aでも確認できます。順番を間違えても召喚そのものはできるので、気づいたときには相手のマナが減っていない。これは盤面を並べて一度試しておく価値があります。
アッシュが残っていれば、次は4マナの一手
前のターンからアッシュが場にいるなら、そのターンはディオライオスの4マナだけで同じ働きを狙えます。自分の手札3枚からディオライオスを出して2枚。自分はそのディオライオスを破壊し、相手も自分のクリーチャーを1体選んで破壊します。
その後、アッシュの能力で相手のマナが1枚減ります。相手の場に複数のクリーチャーがいるなら、どれを破壊するかは相手が選びます。大きな切り札を消したくても、小さい1体を選ばれる場合があります。マナと同じく、こちらが相手の一番困るカードを指定できるわけではありません。
これだけを見ると毎ターン使いたくなりますが、ディオライオスは墓地へ行っています。手札に次の1枚がなければ、同じ動きをそのまま繰り返せません。そこで墓地のカードを回収する役が必要になります。
ヒドラで回収するには、ディオライオスを先に破壊する

凶星王ダーク・ヒドラは、自分のクリーチャーが出たときに、そのクリーチャーと同じ種族を持つカードを自分の墓地から手札へ戻せます。アッシュとヒドラがすでに場にいる状態で、ディオライオスを出すと、ディオライオスの登場時能力とヒドラの能力が発生します。
公式Q&Aでは、ディオライオスの能力を先に解決して自分で破壊し、その後ヒドラの能力でそのディオライオスを手札へ戻せることが説明されています。回収したい本人を、先に墓地へ送っておく手順です。
最初の手札がディオライオスを含む3枚なら、召喚して2枚、回収して3枚へ戻ります。ただし4マナは使ったまま。手札の枚数が元に戻ったから、マナまで元通りになるわけではありません。おかわりするには、もう4マナを用意します。
ここで説明するのは、この公式Q&Aに基づく能力の処理です。店舗記録に出てくる2008年4月15日のルール変更前後を、同じ処理だったと断定しているわけではありません。当日の再現と、今確認できるカードの処理は分けて読んでください。
8マナあれば2回。でも無限には繰り返せない
アッシュとヒドラが残っており、8マナがすべて使える状態なら、ディオライオス4マナを出して破壊・回収し、残り4マナでもう一度出すことができます。どちらもメインステップ中に行う例です。相手の妨害や置換効果はないものとします。
相手のマナが6枚なら、1回目で5枚、2回目で4枚。自分の手札は各回、3→2→3と動き、2回目の終わりにも3枚です。自分の使えるマナは8→4→0となります。続ける手札があっても、3回目の4マナがないので止まります。
相手のクリーチャーが途中でいなくなっても、自分のディオライオスは破壊できます。したがってアッシュの条件は満たせます。ただし相手のマナが0枚になれば、それ以上は減らせません。場、手札、マナのそれぞれに、どこで止まるかがあります。
1枚減らした。でも狙った文明は残るかもしれない
相手のマナが火4枚と水1枚の計5枚だとします。アッシュの能力で相手は1枚を選んで墓地へ置きます。相手が火を選べば、残るのは火3と水1の計4枚。水文明を使える状態は残っています。
次の相手ターンに1枚チャージされれば、総マナは5枚へ戻ります。1回のマナ破壊は、相手が次に用意できる総量を1枚遅らせる働きですが、毎回色を奪って完全に動けなくする能力ではありません。相手が低コストのカードを持っていれば、減ったマナでも動けます。
たとえばスパイラル・ゲートなら2マナです。残った水を含むマナでアッシュを手札へ戻されると、以後のアーマロイドの破壊からマナを減らす仕組みは止まります。マナ破壊に成功した後も、相手の小さな対処札は無視できません。
戻す・マナへ送る・破壊するは別の出来事
アッシュの条件は、アーマロイドが場から墓地へ行くことです。ディオライオスがゲートで手札へ戻ったり、ナチュラル・トラップでマナへ送られたりした場合は、そのディオライオスについて墓地へ行く条件を満たしません。場を離れたなら何でもマナを減らせる、とは覚えないようにします。
また、相手のアーマロイドが破壊されただけでも、自分のアッシュはこの条件を満たしません。能力が見ているのは自分のアーマロイドです。種族、持ち主側、移動先。この3点を確かめると、発生する場面としない場面を区別できます。
店舗記録から、組み合わせを読み直す
2008年4月5日の店舗大会記録には、3位のサルランデッキの説明に3枚の名前が並びます。単独のアッシュは4マナ3000ですが、破壊する役と回収する役を加えると、相手の次の行動へ何度も働きかける道ができます。
ただし、実際に何枚採用されたか、何ターン続けたかまではその短い記録から分かりません。記録の中の名前と、公式情報で読める仕組みをつなぐのがこの記事の目的です。基礎となるディオライオスの解説や昔のデュエマ辞典も合わせてどうぞ。売却の相談は買取の流れをご確認のうえ、査定フォームから受け付けています。



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