不死身男爵ボーグを語ろう|名前は不死身、能力はバニラ。旧枠3版とゲットの話

OLD FRAME CARD GUIDE

不死身男爵ボーグを語ろう|名前は不死身、能力はバニラ。旧枠3版とゲットの話

不死身男爵ボーグ DM-01 初期版

名前は不死身男爵ボーグ。どう見ても大物です。「不死身」に「男爵」まで付いている。ところがカードを読むと、2マナ、パワー2000、特殊能力なし。……そこは普通に倒されるんかい!

この名前と性能の落差だけでも、もう忘れにくい一枚です。派手なドラゴンの話もいいけれど、今回は昔の赤いデッキから、この男に出てきてもらいましょう。DM-01のボーグ、ゲットが言葉を寄せるDM-18のボーグ、そして大げさな実況とともに帰ってきたDM-33のボーグ。ノーマル一枚にも、ちゃんと読み比べる楽しさがあります。

不死身なのに、能力欄はすっきり

ボーグは火文明のヒューマノイド。今回紹介する三つの旧枠版は、どれも2マナでパワー2000です。破壊を防いだり、墓地から戻ったりする能力はありません。そんな能力のないクリーチャーを、プレイヤーは「バニラ」と呼びます。男爵のお名前は豪華ですが、味付けはとても素朴です。

だからこそ、カードを初めて読む人にも話が早い。「2マナ払って出す。次のターンから攻撃する」。まずはそこから始められる。難しい条件を読み込む前に、クリーチャーを並べる楽しさを味わえる一枚です。デュエマを覚えたばかりのころなら、大きな数字や長い名前だけで採用したくなるのも分かります。

想像してみてください。切り札の登場を待つ序盤、机の上にはボーグが一体。手札にはまだ出せない大型クリーチャー。「とりあえず男爵、頼んだ!」という場面です。主役の登場まで待機するだけでなく、シールドを一枚狙いにいける。その小さな仕事も、デッキの一部でした。

初期ボーグの主張が、いかにも火文明

DM-01版のフレーバーでボーグが語るのは、武器の大きさと勝負の関係。要するに、相手より大きな武器を持て、という豪快な考え方です。作戦会議を始めたと思ったら、結論がもう出ている。実に頼もしい。細かいことを相談したかった仲間は、ひとまず武器を探しに行くしかありません。

この勢いと、カードに書かれた2000という数字を一緒に眺めるのが楽しいんです。とてつもない力で何もかもなぎ倒すカードではない。それでも本人は堂々としている。性能表だけでは伝わらないキャラクターが、短い文章の中に顔を出しています。

火文明の前のめりな仲間といえば、凶戦士ブレイズ・クローも外せません。こちらは攻撃できるときには攻撃しなければならない、せっかちな一枚。ボーグにはその強制がないので、同じ赤い小型でも動かし方に違いがあります。並べてみると、火文明の中にも性格の差が見えてきます。

ゲットのひと言で、男爵が急に身近になる

DM-18版では、フレーバーを語る人物が変わります。登場するのは小さな勇者ゲット。何でも話せる相棒との出会いを喜ぶ言葉が、ボーグのカードに添えられています。武器の大きさを語っていた初期版から読むと、この変化がいい。腕っぷしの話の次に、友情の話が来るんです。

「不死身男爵」とだけ聞くと、近寄りがたい偉い人にも思えます。でも、ゲットの言葉と並ぶと、急に話しかけやすくなる。強いカードを探しているときには読み飛ばしてしまう場所に、こういう温度が残っています。昔のカードを眺め直すなら、能力欄の下まで読んでみてください。

ボーグとゲットを並べて、どんな話をしているのか想像するのも一興です。大きな武器の自慢をしているのか、次の戦いの相談なのか。ここから先は読み手の楽しみ。公式の短い文章が、カードの外へ想像を広げる入口になります。

DM-33では帰還を実況される男に

そしてDM-33「太陽の龍王」。今度は炎舌実況ミラクル・ショーが、長い年月を経たボーグの帰還を盛大に迎えています。会場のボルテージが上がっていくような紹介のあとで、カードの数字を見る。2マナ、2000。おお、そこは変わらない!

派手に紹介されても、いつものボーグ。この安心感がたまりません。再録カードを「また同じカード」と片づけずに読むと、絵と文章が新しい見せ場を用意していることがあります。初期の豪快な自己紹介、相棒の言葉、そして帰還の実況。三枚を並べるだけで、眺め方がずいぶん変わります。

強力な新能力をもらったから話題にする、という楽しみ方だけではありません。変わらない数字を見て笑う。昔と違う絵をじっと見る。そんな楽しみがあるから、ノーマルの束にも手が止まります。ボーグ、名前だけでなく再登場の扱いまで、なかなかの役者です。

三つの旧枠ボーグ、あなたの記憶はどの絵?

ここで三版を並べてみましょう。イラストレーターはDM-01がDustmoss、DM-18がToshiaki Takayama、DM-33がkoji nishino。名前も能力も同じなのに、絵を見ると「自分が持っていたのはこれ!」と記憶がつながることがあります。

不死身男爵ボーグ DM-01 97/110
DM-01・97/110
イラスト:Dustmoss
不死身男爵ボーグ DM-18 124/140
DM-18・124/140
イラスト:Toshiaki Takayama
不死身男爵ボーグ DM-33 51/55
DM-33・51/55
イラスト:koji nishino

三版ともレアリティはC、コモンです。最初の版を探すならDM-01の97/110が目印。旧枠の時代にも再録があるので、「昔の枠」と「最初の収録」は別の話になります。売却の相談で番号が分かれば助かりますが、全部調べてからでなくても大丈夫です。

2マナ2000の隣に、誰を並べたくなる?

同じ2マナのヒューマノイドでも、ゲットは攻撃中にパワーが上がる一方、攻撃を求められるカードです。ボーグはずっと2000。数字だけを比べて終わるより、「このターンは攻める? 残す?」と考えてみると、能力の有無がプレイの違いにつながります。昔の小型クリーチャー同士でも、話の種は尽きません。

もっと早く動きたいなら、1マナの予言者クルトの話へ。文明は違いますが、たった一体を早く出すことに意味を見いだすと、小さな数字の見え方が変わります。豪華な切り札を出す前から勝負は始まっている。ボーグの記事から速攻の面白さへ寄り道するのも、いい流れです。

逆に、大きなカードを出す準備を楽しみたいなら青銅の鎧へ。マナを増やして、先のターンを楽しみにするカードです。目の前のシールドに向かうのか、未来の大技を用意するのか。昔のデッキを眺めていると、自分がどちらを好きだったかまで思い出せそうです。

ノーマル一枚で、片づけの手が止まる

箱を片づけるつもりだったのに、カードを読む時間のほうが長くなる。ボーグのような一枚には、そんな引力があります。光っているカードを抜いた残りの束にも、名前を見た瞬間に話したくなる仲間がいる。昔のノーマルカードの話も、その一枚から続けてみてください。

手放すと決めたカードは、平成コレクションの買取相談へ。ボーグ一枚の相談でも、ゲットやほかの旧枠カードが入った箱でも受け付けています。価格は版や状態を確認してご案内します。大切な一枚を残したいなら、先に手元へ分けておきましょう。

発送の準備は梱包・発送ガイドにまとめています。この記事の男爵は不死身を名乗っていますが、紙のカードは折れます。そこだけは、どうか丁寧に。三つの絵を見比べて、ゲットとのつながりを読んで、最後にもう一度「不死身男爵」の名前を見る。さっきより少し好きになっていたら、今回は男爵の勝ちです。

カード情報・画像の出典:各画像下のタカラトミー公式カードページ。対戦場面やツッコミは、カードの特徴を楽しむための編集部による表現です。

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