相手の大型をまとめて帰したい。でも、こちらの仲間も手札へ帰ってしまう。ショック・ハリケーンは、盤面を片づける豪快さと、片づけすぎる怖さが同居した呪文です。相手の壁が消えたのに、こちらも誰も攻撃できない。そんな空っぽのバトルゾーンを見てからでは、少し遅いかもしれません。
DM-06のこの一枚では、相手を何体戻したいかだけでなく、自分の誰を戻し、誰を場に残すかが問われます。2004年の公式Q&Aに残る「同じ数」の裁定も確認しながら、手札、残りマナ、最後の攻撃役を数えていきます。対戦部分は説明用の手動分析で、当時の大会を再現したものではありません。
自分を戻した後、相手も同じ数だけ戻す

水文明の5マナの呪文で、レアリティはアンコモン。まず自分のクリーチャーを好きな数選んで手札へ戻し、その後、相手のクリーチャーを同じ数選んで手札へ戻してもよい、という能力です。S・トリガーはありません。
相手だけを好きな数戻せる呪文ではありません。自分の場が空なら、戻せる自分のクリーチャーも0体なので、この能力で相手の大型だけを片づけることはできません。逆に、相手を戻さず、自分の登場時能力を持つ仲間だけを回収する使い方は考えられます。
戻す先は墓地ではなく、持ち主の手札です。相手のカードそのものを失わせる効果ではなく、場からどかし、もう一度使うためのマナと時間を要求する効果。戻した大型が次のターンに出し直される可能性まで含めて、今の攻撃へつなげたいカードです。
自分4体、相手3体。「3体まで」ではない
ここが、この呪文の読み違えやすいところです。公式の過去Q&A(2004年3月15日)では、自分を4体戻したとき、相手が3体しかいないケースが扱われています。その回答では、相手の3体を戻すことはできないとされています。
相手について選べるのは、自分が戻したのと同じ数か、1体も戻さないか。相手の数が足りないなら、少ない数で妥協する処理にはなりません。「自分をたくさん戻したのだから、それ以下なら自由だろう」は、この裁定では通らないのです。
| 相手の場 | 自分が戻す数 | 相手を戻す選択 |
|---|---|---|
| 3体 | 2体 | 2体、または0体 |
| 3体 | 3体 | 3体、または0体 |
| 3体 | 4体 | 0体 |
この表は、各クリーチャーが通常どおり選べて手札へ戻り、置換効果などがない状況です。相手3体を片づけるなら、自分も3体に合わせる必要があります。派手に4体を引き上げたら、相手の場はそのまま。ハリケーンを起こしたつもりが、自軍だけ撤収していた、という結末は避けたいですね。
大型は残して、小型2体で壁2体をどかす
自分の場に、前のターンからいるボルメテウス・ホワイト・ドラゴン、アクア・ハルカス、青銅の鎧がいるとします。相手の場にはグラン・ギューレとブラッディ・イヤリングの2体。どちらもブロックできる状態です。
ここでハリケーンを唱え、ハルカスと青銅の2体を自分の手札へ戻します。その後、相手の壁2体を選んで戻せば、自分の場にはボルメテウスだけが残り、相手の場は空になります。攻撃前に壁をどかしたので、残したドラゴンで相手プレイヤーへ向かえます。
最初の自分の手札がハリケーンを含む3枚なら、呪文を使って2枚、仲間2体が戻って4枚。相手の手札が2枚なら、壁が戻って4枚です。自分の手札が増えたからといって、山札からカードを引いたのではありません。場の2枚が手札へ移っただけで、場の数は3体から1体へ減っています。
自分の3体全部を戻してしまうと、相手は2体しかいないため、先ほどの裁定では相手を戻せません。ボルメテウスも手札に帰り、攻撃役まで消えます。この場面では、2体にとどめることが相手の壁をどかす条件であり、切り札を残す条件でもあります。
盾を空にしても、最後の1体がいなければ終わらない
先ほどの例で相手の盾が2枚なら、ボルメテウスの攻撃でその2枚を墓地へ置けます。しかし、場に残したのがボルメテウス1体だけなら、そのターンにもう1回直接攻撃するクリーチャーはいません。盾をなくすことと、勝つための最後の攻撃を通すことは別です。
自分の場にさらに攻撃可能な小型が1体あり、その小型も残せるなら、ボルメテウスの後に直接攻撃を狙えます。ハリケーンで戻す数を決める前に、相手の壁の数と、自分に必要な攻撃回数を一緒に数えましょう。戻せる仲間が多いことより、戻さずに残せる仲間がいることが大切な場面です。
ボルメテウスではなく普通のW・ブレイカーを残す場合は、盾からのS・トリガーも考慮します。メテオ・ドラゴンで盾を2枚割っても、そこからホーリー・スパークを使われれば後続は止まります。壁をどかした時点で勝利確定とはしません。
8マナなら、戻したハルカスを出し直せる

使えるマナが8枚あり、水の支払いを2回行える場合、ハリケーンへ5マナを使った後に3マナ残ります。自分のハルカス1体を戻し、相手の1体を戻したうえで、ハルカスを再召喚して1枚引く動きができます。
最初の手札が3枚なら、ハリケーンで2枚、ハルカスが戻って3枚、再召喚で2枚、登場時に1枚引いて3枚です。最後の手札枚数は最初と同じでも、相手の1体を場からどかし、山札から新しい1枚を得ています。
ただし、出し直したハルカスには召喚酔いがあります。手札へ戻す前に攻撃できたとしても、再び出したそのターンに通常攻撃はできません。回収してもう一度登場時能力を使うことと、攻撃回数を増やすことを混ぜないようにします。5マナしかないなら再召喚の3マナも残らないので、ハルカスは手札で次の出番を待ちます。
コッコを戻すなら、ドラゴンの支払いも再計算
コッコ・ルピアを戻す場合も、回収後の場を見る必要があります。コッコがいなくなれば、ドラゴンの召喚コストを減らす能力も働かなくなります。手札に戻したから安全、で計算を止めると、次に出そうとした大型の支払いが足りなくなることがあります。
例えば使えるマナが10枚で、ハリケーンに5マナ使い、コッコを回収したとします。残りは5マナですが、場に別の軽減役がいなければ7マナのメテオは召喚できません。コッコを出し直すにも3マナかかり、その後の残りは2マナ。回収した仲間が、自分の次の動きを支えていたかどうかまで確認したいところです。
スパイラル・ゲートとは、用意するものが違う
スパイラル・ゲートなら2マナで1体を戻せ、自分の場に回収する仲間を用意する必要はありません。相手の1体だけをどかしたいなら、軽さが役立ちます。一方、ハリケーンは自分の場が十分に並んでいれば、複数の相手を一度にどかしながら味方を回収できます。
比較するときは、最大何体戻せるかだけでなく、今の自分の場が何体か、戻した後に何体残るか、残りマナで何を出せるかを見ます。自分の場が空のとき、ゲートは相手に触れてもハリケーンは触れない。この差は、劣勢から引いた1枚として使う場面で大きく出ます。
戻す前に、残したい一枚を決める
ショック・ハリケーンは、たくさん戻せばそれだけ得をするカードではありません。2004年の裁定にある数合わせ、登場時能力の再利用、場に残す最後の攻撃役。それぞれが同じ5マナの中でつながっています。
DM-06版は51/110。闘魂編第1弾の案内や昔のデュエマ辞典から、当時の仲間もたどれます。旧枠カードを整理する際は、表裏の写真と枚数を添えて買取相談フォームへ。場を吹き飛ばす前に、勝ちに行く仲間だけは残しておきましょう。



コメント