2ターン目に小さなキノコを出しただけなのに、次のターンはもう4マナ。シビレアシダケは、初期デュエマの時間を少し早送りしてくれるカードです。ただし、マナゾーンがにぎやかになったぶん、手札は静かになっています。増やした1枚は、どこから来たのか。そこを数えると、このキノコの付き合い方が見えてきます。
ここでは紙の第1弾、DM-01のカードで考えます。初手や引くカードを決めた説明用の例で、実際の大会の再現や、必ず成功する初動ではありません。相手からの手札破壊やシールドの増減も、指定しない例では起きていないものとします。
2マナ1000。増やすのは山札ではなく手札から

DM-01版は自然文明、2マナ1000のアンコモン。種族はバルーン・マッシュルームです。登場したとき、自分の手札からカードを1枚選び、マナへ置くことができます。置かない選択もできる能力です。
山札の上をめくる能力ではないので、何をマナにするかは手札を見て決められます。一方、召喚に使ったアシダケ自身とは別に、手札をもう1枚使います。召喚して1枚減り、能力でさらに1枚減る。マナを増やす気持ちよさだけで連続使用すると、使いたかった切り札までマナに住み始めることがあります。
先攻2ターン目、手札5枚から最後は2枚へ
初手5枚を、青銅の鎧、シビレアシダケ、スパイラル・ゲート、クリスタル・メモリー、妖姫シルフィとします。先攻1ターン目はドローせず、自然の青銅をマナに置いて終了。手札は残り4枚です。
2ターン目にアクア・ハルカスを引き、手札は5枚。水のゲートを通常のマナ置きに使い、自然を含む2マナでアシダケを召喚します。その登場時能力で、闇のシルフィをマナに置くとしましょう。次の4マナの動きを優先し、8マナのシルフィはこの例では支払い側へ回します。
| 手順 | 手札 | マナの総数 |
|---|---|---|
| 初手 | 5枚 | 0枚 |
| 1ターン目・青銅を置く | 4枚 | 1枚 |
| 2ターン目・ハルカスを引く | 5枚 | 1枚 |
| ゲートを通常のマナ置き | 4枚 | 2枚 |
| アシダケ召喚 | 3枚 | 2枚 |
| 能力でシルフィを置く | 2枚 | 3枚 |
最後の手札はメモリーとハルカスの2枚。マナには青銅、ゲート、シルフィが並び、場にはアシダケ1体が残ります。この間、攻撃をしていないので、双方のシールドは5枚のままです。表のマナ欄は総数であり、召喚に払ってタップしたカードをすべて今すぐ使えるという意味ではありません。
2ターン目に3マナを持てましたが、手札はしっかり減りました。アシダケの強さを考えるときは、この二つを一緒に眺めたいところです。何となく加速するのではなく、次に何マナの何を使うかを決めると、手札を1枚置く理由がはっきりします。
3ターン目は4マナ。でもメモリーを使ったら残り0
3ターン目に2枚目の青銅の鎧を引いたとします。手札はメモリー、ハルカス、青銅の3枚。青銅を通常のマナ置きに使えば、マナは4枚、手札は2枚になります。前のターンに増やした1枚のおかげで、通常のマナ置きだけの場合より早く4マナへ届きました。
水を含む4マナを払い、クリスタル・メモリーを唱えると、手札はハルカス1枚。山札からカードを1枚探して加え、手札は2枚になります。その後は山札をシャッフルします。欲しいカードを取れますが、このターン使えるマナは4枚とも支払い済みです。
例えば山札からゲートを持ってきても、さらに通常の2マナで唱える余力はありません。4マナへ早く着いたことと、4マナの呪文の後にも行動できることは別です。次の自分のターンへつなぐ準備として使うのか、今の相手の攻撃役を先に処理すべきか。相手の場によっては、メモリー以外の動きを選びます。
同じ3ターン目でも、ハルカスなら手札を補える
先ほどの4マナ、手札メモリーとハルカスの2枚という地点へ戻ります。今度はアクア・ハルカスを3マナで召喚し、登場時に1枚引くことを選びます。手札は2枚から1枚、ドローで2枚。使えるマナは1枚残り、場にはアシダケとハルカスの2体が並びます。
引くカードは選べませんが、次の攻撃役を用意しつつ、召喚で減った手札を戻せます。アシダケで加速した後、補充のあるクリーチャーへつなぐ意味がここにあります。メモリーで必要な1枚を選ぶか、ハルカスで場を増やすか。同じ手札でも、次のターンに欲しい姿は違います。
ハルカスは今出したので通常はそのターン攻撃できません。アシダケは前のターンから場にいて、アンタップし、他に制限がなければ攻撃できます。新しく並べた2体でいきなり総攻撃、とは数えないようにしましょう。
青銅の鎧との違いは、1マナと手札1枚

青銅の鎧は3マナ1000で、登場時に山札の一番上をマナへ置きます。召喚する青銅の1枚は手札から減りますが、能力で増えるマナは手札から出す必要がありません。アシダケより1マナ重い代わりに、手札をもう1枚差し出さずに増やせるわけです。
加速なしで毎ターン1枚ずつマナに置き、3ターン目に青銅を出すと、そのターンのマナ総数は4枚になります。2ターン目にアシダケで加速する例では、3ターン目の通常のマナ置き直後に4枚を使える状態にできました。4マナのカードを使える時点の違いに注目すると、単に最終的なマナの枚数が同じ、では片づけられません。
一方、青銅で増えるカードは山札の上なので、好きな文明を手札から選ぶことはできません。アシダケなら、手札にある水や闇を次の支払いに向けて置けます。どちらも1000の小型ですが、加速の速さ、手札の負担、文明の選びやすさが違います。
手札が最後の1枚なら、加速しない選択もある
使える2マナがあり、手札はアシダケと、次のターン使いたいカードの2枚だけ。アシダケを出すと手札は1枚です。能力でその最後の1枚を置けば、マナは増えますが、手札は0枚になります。次のターンに何を引くかに、行動の多くを任せる形です。
その1枚が次の勝ち筋に必要なら、能力で置かずに持っておく判断もできます。登場時能力は「置いてよい」なので、加速しないからといってアシダケの召喚が失敗するわけではありません。2マナ1000のクリーチャーとして場に残ります。
逆に、最後の1枚を置くことで次のターンの必要マナへ届く場合もあります。手札を残すことがいつも正解というわけでもありません。置く前に「このカードを失った後、増えたマナで何を使うのか」と一度確認すると、勢いだけで手札を空にする事故を減らせます。
キノコが倒されても、増やしたマナは戻らない
登場時能力で置いたカードは、その後アシダケが破壊されてもマナに残ります。アシダケの生存を条件に、マナを一時的に借りている能力ではありません。妖姫シルフィの全体除去などで小型が場を離れた後も、それまでの加速の結果は残ります。
ただし、場のアシダケ自身も、次の攻撃で使える1体です。パワー1000なので、2000のブロッカーへぶつかれば通常は負けます。加速役だから仕事が終わったと雑に攻撃するか、最後の直接攻撃のために残すかで、その後の頭数が変わります。マナを増やした小型が、最後にプレイヤーへ届くこともあるのがデュエマです。
69/110の小さな加速役を見つけたら
今回扱った初期版は69/110です。光らないカードの束でも、序盤の動きを支えたカードにはそれぞれ違う仕事があります。弾別一覧や昔のデュエマ辞典から、隣に入れていたカードの解説も読んでみてください。
整理や売却の相談は、表裏の写真や枚数を添えて買取相談フォームへ。派手な切り札を1ターン早く使えた記憶の裏に、小さなキノコがいるかもしれません。手札を1枚マナに置く、その小さな判断から、昔のデッキの動きを思い出せます。



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