1体しかいないのに、3体の攻撃が止まる
こちらのシールドは0枚。相手の場には、攻撃できるクリーチャーが3体。守るのはパワー2000のブロッカー1体だけ。「これはもう片づける準備かな」と思う前に、その名前を見てください。時空の守護者ジル・ワーカなら、まだ自分のターンを迎えられるかもしれません。
このカードの面白さは、バトルに勝つことと、勝負を生き延びることが一致しないところにあります。弱い相手を倒して残ったせいで、守り切れない。少し大きな相手と相打ちになったおかげで、攻撃が全部止まる。数字の大小だけでは答えが出ない、昔のブロッカーらしい読み合いです。
ジル・ワーカの基本能力

公式カード情報で確認できる能力は、ブロッカー、相手プレイヤーを攻撃できない制限、そしてバトルゾーンから自分の墓地へ置かれたときに相手を2体までタップする能力です。登場しただけで相手を寝かせるカードではありません。墓地に置かれることが、次の仕事の合図になります。
収録弾はDM-09「覇道帝国の絆」。今回はDM-09までに登場したカードを使い、説明用に作った盤面を順番に追います。実際の大会を再現した記録ではなく、ほかの能力による割り込みがない場合の検討です。攻撃する順番やシールドの中身を変えれば結果も変わります。

シールド0枚、ボーグ3体を迎え撃つ
自分の場はアンタップしているジル・ワーカ1体。相手には、前のターンからいる不死身男爵ボーグが3体いて、全員アンタップしています。ボーグはパワー2000。名前は不死身でも、同じパワーの相手とのバトルでは一緒に墓地へ行きます。
| 順番 | 行動 | 残った攻撃 |
|---|---|---|
| 1 | ボーグAの攻撃をジル・ワーカでブロック | B・Cが未攻撃 |
| 2 | 2000同士で相打ち。両方が墓地へ | B・Cが未攻撃 |
| 3 | ジル・ワーカの能力でB・Cをタップ | この3体からは攻撃できない |
最初の1体はブロックで受け止め、残る2体は能力でタップしました。ジル・ワーカが3回ブロックしたわけではありません。本人はもう墓地にいます。それでも、相手が次の攻撃を始める前に、残りの攻撃役を寝かせることができました。
選ぶのは、これから攻撃できるBとCです。すでにタップしている別のクリーチャーを選んでも、まだ立っている攻撃役は止まりません。「2体まで」の欄を埋めるより、あと何回プレイヤーに攻撃されるかを数えると、対象を決めやすくなります。
同じ条件で相手がボーグ4体なら、1体をブロックし、2体をタップしても、最後の1体が残ります。シールド0枚のこちらへ攻撃が通れば敗北です。便利な能力ですが、相手全員を止めるホーリー・スパークではありません。止められる数の上限を先に数えておきましょう。
ブレイズを倒すと負ける? 最初の攻撃を受ける判断
今度は自分のシールドが1枚、場には同じジル・ワーカ。相手はパワー1000の凶戦士ブレイズ・クロー、ボーグA、ボーグBの順に攻撃するものとします。3体とも前のターンから場にいて、こちらの最後のシールドはS・トリガーではありません。
最初のブレイズをブロックすると、2000対1000でジル・ワーカが勝ちます。ところが、勝ったジル・ワーカはタップしたまま。墓地へ行っていないため、2体をタップする能力も出ません。続くボーグAに最後のシールドを割られ、ボーグBの攻撃で負けてしまいます。バトルには勝ったのに、肝心の防衛線が空いてしまったわけです。
では、ブレイズの攻撃を受けてみます。シールドは1枚から0枚になり、そのカードが手札へ。ジル・ワーカはまだアンタップしています。次のボーグAをブロックすれば相打ちになり、能力で未攻撃のボーグBをタップできます。この攻撃順なら、そのターンをしのげます。
ただし、これを「小さい相手は必ず通す」と覚えるのは危険です。最初からシールドが0枚なら、ブレイズを通した瞬間に負けます。相手が別の順番を選ぶ場合も、残った攻撃役を数え直す必要があります。守るものはジル・ワーカ自身の命ではなく、自分が次のターンを迎えるための攻撃回数です。
3ターン目に出すと、手札とマナはどうなる?
先攻で初手5枚、1ターン目のドローはなし。その後は毎ターン1枚引き、毎ターン1枚をマナに置きます。相手からシールドを割られるなどの手札変化はなく、1・2ターン目はカードを使わない例です。3ターン目に光のマナを含む3マナでジル・ワーカを召喚します。
1ターン目はマナに1枚置いて手札4枚。2ターン目は引いて5枚、置いて4枚。3ターン目も引いて5枚、置いて4枚、ジル・ワーカを出して3枚になります。場にジル・ワーカ1体、マナ3枚はすべて使用済み、シールドは5枚のままです。出しただけでは、相手のクリーチャーもシールドも減りません。
召喚したターンに攻撃できないことと、次の相手のターンにブロックできることは別です。アンタップしたまま置いておけば、相手の攻撃をブロックできます。手札に3マナの別のカードもあったなら、「今の盤面に守りが必要か」を考えてマナに置く札を選びたいところ。相手がすでに複数体を並べているのに、唯一のブロッカーを何となくマナへ置くと、この分岐には戻れません。
墓地へ行かない除去には、タップのお土産がない
スパイラル・ゲートで手札へ戻された場合、ジル・ワーカは墓地に置かれていません。ナチュラル・トラップでマナへ送られた場合も同じです。どちらも守りを外されますが、相手2体をタップする能力は使えません。破壊、手札戻し、マナ送りをまとめて「除去」と呼んでいると、ここを見落としがちです。
一方、クリムゾン・ハンマーでパワー2000のジル・ワーカが破壊されれば、自分の墓地へ行くため能力が働きます。ただし、その時点で相手の場にいるクリーチャーを選ぶ能力です。相手のターン全体を攻撃禁止にするわけではなく、後から出てくるスピードアタッカーまで予約してタップすることはできません。
たとえば相手が5マナを用意し、先に2マナのハンマー、後から3マナの解体屋ピーカプを使う場合です。ハンマーの後に出たピーカプは、ジル・ワーカがタップ対象を選んだ時点では場にいません。その1体が攻撃できる余地は残ります。
自分から相打ちして、相手のブロッカーを寝かせる
ジル・ワーカの制限は、相手プレイヤーを攻撃できないことです。前のターンからいてアンタップしているなら、タップ中の相手クリーチャーには攻撃できます。相手のタップしたボーグへ攻撃し、2000同士で相打ちにする。そこから、別のアンタップしたブロッカーを2体までタップする使い方もあります。
自分の場にまだ攻撃していないボーグがいれば、続けてプレイヤーへ向かう道が開きます。もっとも、相手のシールドが1枚なら、そのボーグ1体で最後の1枚を割るだけです。シールドを0枚にする攻撃と、勝利を決める攻撃は別に必要です。守りのカードを攻めに使った後、自分の場にブロッカーが残らない点も忘れずに。
ノーマルの束から探すなら、名前と収録番号も一緒に
派手な大型クリーチャーの横で、こういう小さな守護者が1ターンを買ってくれる。ジル・ワーカの魅力はそこにあります。1マナで早く置ける蒼天の守護者ラ・ウラ・ギガとは、必要なマナも、倒れた後の役割も違います。カードを見比べると、同じパワー2000のブロッカーにも個性が見えてきます。
古いカードを整理している方は、DM-09版の名前、収録番号、表裏の状態を確認してください。傷や折れ、同名の別収録版も分けておくと相談しやすくなります。買取の流れを読んでから、査定フォームへ写真や枚数をお送りいただけます。遊び直したい方は昔のデュエマ辞典へ。次にブロッカーを横にするときは、倒せる相手だけでなく、倒れた後に残る攻撃まで数えてみてください。



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