最後のシールドに、デーモン・ハンドがあるかもしれない。アクア・サーファーが眠っているかもしれない。普通なら祈りたくなる場面で、ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンは、その望みごとシールドを墓地へ送ります。切り札らしい豪快さですが、実際に使うと「出せた! でも、まだ殴れない!」という時間も待っています。
このドラゴンを強く使うには、7マナを用意するだけでは足りません。登場後の1ターンをどうしのぐか。ブロッカーをどうどかすか。横にいる小型クリーチャーは先に攻撃するべきか。DM-06までのカードを使い、手札やシールドの枚数を数えながら考えます。以下は能力の働きを比較するための仮定の局面で、当時の大会の対戦記録ではありません。
DM-06のボルメテウスは、7マナ・7000のアーマード・ドラゴン

火文明のスーパーレアで、コスト7、パワー7000。W・ブレイカーを持ち、このクリーチャーがブレイクするシールドは手札へ行かず、持ち主の墓地へ置かれます。そのシールドのS・トリガーは使えません。いわゆる「シールド焼却」です。
ただし、スピードアタッカーは持っていません。普通に召喚したターンは召喚酔いで攻撃できず、原則として次の自分のターンまで待ちます。また、相手のブロッカーを無視する能力もありません。能力欄の迫力につられて、書いていない能力まで足したくなるところですが、そこはぐっと我慢です。
2枚割るのと、2枚焼くのは何が違う?
相手のシールドが5枚、手札が2枚。攻撃がブロックされず、シールド2枚に届く場面を考えます。通常のW・ブレイクなら、2枚が手札に加わって相手の手札は4枚になります。途中で使えるトリガーがあれば、その処理も発生します。
ボルメテウスが2枚を焼いた場合、シールドは同じく3枚になりますが、相手の手札は2枚のまま。墓地が2枚増えます。今すぐトリガーで反撃されないことに加え、次のターンに使うカードも渡していません。シールドを削りながら相手の手札を増やさない。ここが、ただの大きな攻撃役とは違う点です。
| 相手の状態 | 攻撃前 | 通常のWブレイク後 | ボルメテウスの攻撃後 |
|---|---|---|---|
| シールド | 5枚 | 3枚 | 3枚 |
| 手札 | 2枚 | 4枚 | 2枚 |
| 墓地の増加 | ― | 0枚 | 2枚 |
通常側はトリガーを使わず、ほかの能力も働かない場合の表です。墓地に送ったカードが後で再利用される可能性はありますが、少なくとも手札としてすぐ使わせることは防いでいます。相手が手札を使い切っているときには、次のドロー1枚への依存を高められるわけです。
コッコ・ルピアが残れば、5マナで登場できる

コッコ・ルピアが1体いれば、ドラゴンの召喚コストを2少なくでき、ボルメテウスは5マナで出せます。これはマナが増える効果ではありません。5枚のマナで、7コストの支払いを軽くしている状態です。
先攻、最初の手札5枚、毎ターン1枚をマナに置き、相手からの攻撃や妨害を受けない例で追ってみましょう。1ターン目はドローせずマナを置いて手札4枚。2ターン目は1枚引いて1枚置き、手札4枚。3ターン目も引いて置いた後にコッコを召喚すると、手札3枚、マナ3枚、場にコッコ1体となります。
4ターン目は引いて置き、手札3枚、マナ4枚で待ちます。5ターン目に引いて置くと、手札3枚、マナ5枚。火文明の支払いができ、コッコが残っていれば、ボルメテウスを5マナで召喚して手札2枚です。場はコッコとボルメテウスの2体。シールドはお互い5枚のままという設定です。
最初の手札と引くカードに必要札がある前提なので、毎試合この通りになるという話ではありません。そして、5ターン目に出したボルメテウスはまだ攻撃できません。相手に手番を渡す必要があるため、コッコが生き残っただけで勝ちが決まったとは言えないのです。
7マナ払った直後にゲート。泣きたくなるが、ちゃんと起こる
相手は、こちらが待っている間に除去できます。たとえば水を含む2マナでスパイラル・ゲートを使い、出たばかりのボルメテウスを手札へ戻す。ドラゴンの持ち主はカード自体を失いませんが、もう一度召喚の支払いをして、再び攻撃できるまで待つことになります。
素の7マナで出した直後なら、相手の2マナで大きく足止めされた形です。コッコで5マナにしていても、待ち時間は消えません。さらにコッコまで倒されると、再登場には7マナが必要になります。相手が大型本体を戻すか、小さな支援役を先に倒すか。ドラゴンの横の1000の鳥にも、ちゃんと見せ場があります。
一方、相手がデーモン・ハンドを手札から唱えて破壊することは防げません。ボルメテウスが止めるのは、自分が焼くシールドからのS・トリガーです。相手の手札の呪文を全面的に封じる能力ではないことを、ここで確認しておきましょう。
シールド2枚なら、ボルメテウスを先に攻撃させたい
今度は次の自分のターンまで無事に残った場面です。自分の場に攻撃可能なボルメテウスとアクア・ハルカス。相手のシールドは2枚、ブロッカーはいません。相手の最後の盾の一方がアクア・サーファーだった場合を、比較のために設定します。実際のプレイヤーがシールドの中身を知っている前提ではありません。
- ボルメテウスから相手プレイヤーへ攻撃。2枚を墓地へ送り、シールドは0枚になります。
- 焼かれたサーファーのS・トリガーは使えません。相手の場にサーファーは出ません。
- ハルカスで直接攻撃。ほかの防御効果がないこの局面では、その攻撃で勝ちます。
ハルカスを先に攻撃させ、サーファーの盾を割ったらどうでしょう。相手はS・トリガーでアクア・サーファーを出し、まだ攻撃していないボルメテウスを手札へ戻せます。ハルカスは攻撃を終えてタップ中。予定していた、そのターンの勝ち方が崩れます。
同じ2体が並んでいても、先に盾へ触るカードで結果が変わる。大きい方を最後の主役にしたくなりますが、この場面では主役に先陣を切ってもらい、小さなハルカスが最後を決める方が筋が通ります。
ブロッカーがいるなら、攻撃順だけでは解決しない
相手の場にラ・ウラ・ギガが1体いる場合は、話が変わります。ボルメテウスの攻撃をブロックされると、7000対2000のバトルでラ・ウラ・ギガは倒せますが、シールドは焼けません。ブロッカーを倒した余りのパワーが、相手プレイヤーへ突き抜けるわけではないからです。
小型を先に攻撃させても、相手が必ずブロックしてくれるとは限りません。ボルメテウスを止めるために、あえて小型の攻撃は通す判断もできます。こちらが相手の都合のよい選択を勝手に決めてしまうと、対戦例だけが妙に簡単になります。ゲートなどでブロッカーをどかしてから攻撃するなら、その呪文と文明、必要なマナを別に確保しておきましょう。
初期版を探すなら、カード名だけでなく収録番号を見る
この記事で扱ったのは、DM-06「闘魂編」のS8/S10です。同じボルメテウス・ホワイト・ドラゴンでも、再録された商品や版によって見た目や収録番号が異なります。古いアルバムを開いてこの姿が出てきたら、まずはカード下部の番号まで確かめてみてください。
売却を考えるときは、表だけでなく裏面や四隅の写真もあると状態を伝えやすくなります。この記事では裏付けのない固定買取額や値上がりを示していません。版や状態、枚数が分かる写真を添えて、買取相談フォームからご相談ください。一緒に使っていたコッコやノーマルカードも、手元の内容としてお知らせいただけます。
切り札の強さは、数字の大きさだけではありません。支援役を残し、1ターン守り、盾に触る順番を整える。その準備の先にある一撃だから、ボルメテウスの攻撃には重みがあります。昔のデュエマ辞典から周りのカードも読み返すと、懐かしいデッキの動きが少しずつつながってきます。



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