手札のホーリー・スパークを、そっとシールドへ。相手から見れば、急に触りたくない盾が1枚増えたように感じる場面です。エメラルは、大きなパワーで威圧するカードではありません。たった2マナで、次の攻撃の意味を変えてしまう小さな仕掛け人です。
ただし、盾の枚数そのものは増えません。何を置き、何を戻し、その時にトリガーを使えるのか。DM-03のエメラルを、手札と盾の移動から見ていきます。対戦例はDM-03までを中心にした手動の盤面検討で、後のカードとの比較はその都度範囲を示します。

2マナ1000。仕事は登場した時の盾交換
エメラルは水文明のサイバーロードです。場に出した時、手札から1枚を裏向きで盾へ加えてもよく、加えた場合は自分の盾1枚を裏向きのまま選んで手札へ戻します。この回収ではS・トリガーを使えません。
先に置き、その後に回収する順番です。盾を先に見て、出てきたカードを確認してから何を仕込むか決めることはできません。置くカードを選ぶ時点では、まだ回収先の中身が分からないことがあります。
能力を使わず、そのまま2マナ1000のクリーチャーとして出すこともできます。交換したくない手札なら、毎回無理に盾を動かす必要はありません。また、エメラル自身にブロッカーやS・トリガーは付いていません。出したばかりのターンは通常の召喚酔いがあり、攻撃役になるのは次のターン以降です。
先攻2ターン目、手札は4→3→2→3枚
初手をエメラル、スパーク、スパイラル・ゲート、アクア・ハルカス、デーモン・ハンドの5枚とします。先攻1ターン目はドローせず、ゲートをマナへ置いて手札4枚。まだ召喚はしません。
2ターン目に別の水の単色カードを引き、それをチャージすると、手札は再び4枚、使える水マナは2枚です。ここからエメラルを出し、スパークを盾へ仕込みます。途中で攻撃や手札破壊を受けず、盾は5枚のままという条件です。
| 行動 | 自分の手札 | 盾 | 使えるマナ |
|---|---|---|---|
| 2ターン目、チャージ後 | 4枚 | 5枚 | 2 |
| エメラルを召喚 | 3枚 | 5枚 | 0 |
| スパークを盾へ置く | 2枚 | 6枚 | 0 |
| 元からあった盾1枚を回収 | 3枚 | 5枚 | 0 |
最後の手札はハルカス、ハンド、回収した1枚です。召喚前の4枚から最終的に3枚なので、手札が純粋に増えたわけではありません。場にエメラルが1体増え、盾の中身を1枚入れ替えた、という結果です。
手札を増やすサイバー・ブレインのようなドローと同じ感覚で数えず、どの場所のカードが何に変わったかを追います。序盤に手札へ来た重いトリガーを、守りの場所へ移せるのが面白いところです。
回収した盾がハンドでも、その場では唱えられない
エメラルの能力で手札へ戻したカードがデーモン・ハンドだったとしても、そのS・トリガーは使えません。盾から手札へ来たことだけを見て、相手の大型をすぐ破壊する処理にはなりません。
回収したハンドを後で通常の呪文として使うなら、改めて6マナと闇の文明が必要です。上の2ターン目の例では、使えるマナはすでに0です。回収カードが優秀でも、今のターンの行動が自動的に増えるわけではありません。
逆に、今から仕込むカードはS・トリガーに限定されません。次のターンに使いたいカードを手札に残すため、別のカードを置く選択もできます。ただし、トリガーでないカードを置いても、相手の攻撃を止める能力が新しく付くわけではありません。
盾1枚へスパークを仕込むと、次の攻撃が変わる
中盤、自分の盾が1枚、場にブロッカーなし。相手には次のターンに攻撃できるハルカスが3体いるとします。自分の手札にエメラルとスパークがあり、2マナを払える場面です。
エメラルを出し、スパークを盾へ置くと一時的に盾は2枚。元からあった1枚を手札へ戻せば、残る盾1枚の中身がスパークだと分かります。盾が増えたのではなく、最後の1枚を準備し直した形です。
相手の1体目がその盾を割り、スパークのS・トリガーを使えば、相手のクリーチャーがすべてタップされます。ほかにアンタップする能力などがない条件なら、残る2体は通常の攻撃を続けられず、こちらは次のターンを迎えられます。
この時、こちらのマナが全部タップしていても、光のマナがなくても、S・トリガーによる使用には通常のマナ支払いは要りません。手札から6マナを払うスパークとは、使えるタイミングも準備の方法も違います。
同じ盾1枚でも、ゲートなら残りの1体に注意
仕込んだカードがスパイラル・ゲートだった場合、盾を割ったハルカスではなく、まだ攻撃していない1体を手札へ戻す選択があります。次の直接攻撃を1回減らす狙いです。
しかし相手が3体なら、1体目が盾を割り、2体目を戻しても、3体目が残ります。自分に別の防御手段がなければ、その直接攻撃を止められません。相手の攻撃役が2体なら、同じゲートで次の自分のターンまでつながる例になります。
何かトリガーを埋めたから安心、と終わらせず、相手の攻撃回数を数えます。1体をどかすゲートやハンドと、複数をまとめて寝かせるスパークでは、同じ最後の盾でも守れる範囲が違います。

盾0枚では、置いた1枚を戻すことになる
盾が0枚の時にエメラルで手札1枚を置くと、盾は一時的に1枚になります。しかし続けて自分の盾1枚を手札へ戻すため、この条件では今置いたカードを戻します。処理が終わると盾は0枚です。
途中の「1枚増えた」瞬間だけで止めることはできません。最後の防壁を作りたい局面では、この交換能力だけでは目的を果たせません。手札にほかのカードがなく、エメラルを召喚して手札0枚になった場合も、そもそも盾へ置くカードがありません。
同じDM-03のホーリー・メールは、4マナで手札1枚を盾へ加える呪文です。こちらには続けて1枚回収する処理がなく、置くカードがあれば盾0→1枚にできます。交換と追加は、必要な場面が違います。
仕込んだ盾を、相手がすぐ割るとは限らない
盾が5枚ある時に1枚仕込んでも、相手がその1枚を最初に選ぶ保証はありません。別の盾を割る、攻撃を控えて仲間を増やす、タップしたこちらのクリーチャーを狙う、といった選択もあります。
相手には裏向きで置いたカードの名前までは見えません。解説ではスパークと明示していますが、実際の判断では公開されている情報と推測を分けます。「必ずスパークを避ける相手」を想定して、都合よく勝率を作ることはできません。
またDM-06まで範囲を広げると、ボルメテウス・ホワイト・ドラゴンによる盾の墓地送りが比較に入ります。仕込んだトリガーが手札に来なければ、通常のS・トリガーとして使う機会も来ません。どの方法で盾へ触られるかまでが、防御の条件です。
仕事を終えたエメラルは、次の攻撃役にもなる
エメラルは能力を使った後も1000のクリーチャーとして場に残ります。次のターンに相手の盾が0枚で、ブロッカーなどがなければ、直接攻撃役になれます。大きさより、攻撃できる1体が残っていることに意味がある場面です。
種族はサイバーロードなので、クリスタル・ランサーの進化元にはできません。水の小型でも、アクア・ガードやハルカスのリキッド・ピープルとは役割が違います。デッキに入れる時には、盾を整える枠と進化元の枠を分けて数えます。
小さなコモンが、盾の読み合いを作る
エメラルを使う前に、置きたい1枚、回収後に残る手札、相手の攻撃回数を確認します。盾の総数が変わらなくても、中身が変われば次のターンの選択は変わります。派手な必殺技の前に、こんな小さな準備が勝負の流れを支えています。
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