最後のシールドをめくったら、アクア・サーファー。「助かった!」と言いたくなる瞬間です。でも、相手の場にまだ攻撃できるクリーチャーがいるなら、喜ぶ前にひと仕事。誰を手札へ戻すかを決めなければなりません。
いまシールドを割った相手を戻すのか、その後ろで待っている相手を戻すのか。この選択で、同じサーファーが出た盤面でも結末が変わります。DM-05の紙のカードを出発点に、シールド、手札、残る攻撃役を順番に数えてみましょう。
6マナの2000。シールドからなら登場の仕方が違う

アクア・サーファーは、水文明、コスト6、パワー2000のリキッド・ピープル。DM-05ではアンコモンです。S・トリガーを持ち、場へ出たときにクリーチャー1体を選び、持ち主の手札へ戻してもよい能力があります。
手札から普通に召喚するなら、水を含む6マナが必要です。一方、シールドから手札へ加わるときにS・トリガーを使えば、その召喚コストを支払わずに出せます。相手が攻撃している途中でも、クリーチャーが1体増え、登場時の能力で場を動かせる。ここが守りとして働く仕組みです。
ただし、サーファーにブロッカーはありません。場へ出た2000が、自動的に次の攻撃を止めるわけではないのです。守る仕事の中心は、登場時に相手の攻撃役を戻すこと。戻した後に残る1体は、次の自分のターンの行動につながります。
最後の盾から出たら、攻撃済みより後ろを見る
具体例を作ります。自分のシールドは1枚、手札は3枚、場は空。相手には、どちらも攻撃できる不死身男爵ボーグと凶戦士ブレイズ・クローがいます。相手はボーグでプレイヤーを攻撃し、最後のシールドをブレイク。そのカードがサーファーでした。
これはDM-05までのカードによる検討用の盤面です。大会の再現ではありません。ほかに使われる能力や防御手段はなく、攻撃済みのボーグがもう一度攻撃する効果もない条件にします。
サーファーをS・トリガーで召喚し、まだ攻撃していないブレイズを戻した場合、相手に残るのはタップしたボーグだけです。ブレイズは手札へ戻り、その場から攻撃できなくなります。この条件なら相手の後続の攻撃はなくなり、自分のターンへ進めます。
では、いま攻撃してきたボーグを戻したらどうでしょう。相手には、まだ攻撃できるブレイズが残ります。自分のシールドは0枚、場のサーファーにはブロッカーがない。ブレイズのプレイヤーへの攻撃が通ると、そこで負けです。
| サーファーで戻す相手 | 相手に残る攻撃役 | この条件での結果 |
|---|---|---|
| 未攻撃のブレイズ | 攻撃済みのボーグだけ | 次の自分のターンへ |
| 攻撃済みのボーグ | 未攻撃のブレイズ | 次の攻撃が通り敗北 |
いちばん大きい相手でも、いちばん腹が立った相手でもなく、これから自分を倒せる相手を見る場面です。シールドを割ったボーグに「お帰りください」と言いたくなっても、後ろの1000がまだ仕事を終えていません。
シールドが減っても、手札が増えるとは限らない
先ほどの自分の手札は3枚でした。シールドのサーファーが手札へ加わり、それをS・トリガーで召喚すると、サーファーは場へ移ります。処理を終えた自分の手札は、元の3枚です。シールドは1枚から0枚、場は0体から1体になっています。
戻された相手のクリーチャーは、その持ち主の手札へ加わります。進化などで重なっていない通常の1枚なら、相手の手札は1枚増えます。墓地へ送ったわけではありません。今回は未攻撃のブレイズを戻すことで、そのターンをしのいだということです。
S・トリガーを使わずサーファーを手札に残す選択もできますが、先ほどの盤面では後続の攻撃が残ります。手札が4枚になることより、今の攻撃を減らす必要があります。手札の枚数が多ければ安心、とは言えない場面ですね。
生き残った後、2000が反撃に回る
未攻撃のブレイズを戻して次の自分のターンを迎えたとします。サーファーは前の相手ターンに出ているので、次の自分のターンには通常どおり攻撃できます。2000の攻撃役として使えるわけです。
相手のボーグは、前のターンに攻撃してタップしたままです。サーファーでボーグを攻撃すると、ほかの効果やブロックがなければ2000同士で相打ちになり、両方が墓地へ行きます。守りから現れたサーファーが、残る攻撃役も減らしに行けるわけです。
もちろん、必ず相打ちを取りに行く必要はありません。相手のシールドを攻撃するほうが勝ちにつながる場面もありますし、別の除去を持っていればサーファーを残せるかもしれません。通常ドローとマナ置きを済ませた後の手札も見て、相手の場、相手のシールド、次に使えるマナを並べて考えます。
この「戻して終わりではなく、1体残る」部分が、スパイラル・ゲートのような呪文との違いです。どちらも相手を手札へ戻せますが、次のターンに攻撃できるカードが残るかどうかで、その後の選択肢が変わります。
手札から6マナで出すときも、働きはある
シールドから出る印象が強いカードですが、手札に来たら役立たずになるわけではありません。自分の使えるマナが6枚あり、水を含むとします。手札4枚からサーファーを召喚すれば手札は3枚、場にはサーファーが1体増え、登場時の能力で相手の1体を戻せます。
たとえば、相手の場にブロッカーが1体だけいて、自分にはすでに攻撃できる仲間がいる。サーファーでそのブロッカーを戻せば、仲間の攻撃を通す準備ができます。ただし、今出したサーファー自身は通常の召喚酔いで、そのターンの攻撃役には数えません。
6マナは軽い支払いではありません。2マナの呪文で同じ1体を戻せば、残り4マナで別の行動を選べる場合があります。サーファーを使う理由は、戻す効果に加えてクリーチャーを残したいのか、シールドから出る可能性をデッキに持たせたいのか。手札にある一枚だけでなく、デッキ全体の役割から考えたいところです。
自分のカードも戻せる。サーファー本人も?
登場時の能力は、相手のクリーチャーだけを対象にするとは書かれていません。自分のクリーチャーを戻すこともできます。たとえば場のアクア・ハルカスを戻し、後の自分のターンに出し直せば、登場時のドローをもう一度使う選択につながります。
出たサーファー自身も、すでに場にいるクリーチャーです。自分自身を手札へ戻すこともできます。ただ、そうするとサーファーは場に残りません。先ほどの危機でこれを選べば、相手の攻撃役を減らせないので助かりません。
また、手札へ戻ったからといって、もう一度S・トリガーで無料召喚できるわけではありません。S・トリガーを使えたきっかけは、シールドから手札へ加わったことです。場から手札へ戻る移動は、それとは違います。次に通常召喚するなら、改めてコストを支払います。
戻す効果そのものも任意です。戻したいカードがなければ、何も戻さずサーファーを場に残す選択ができます。自分の仲間を必ず引き上げなければならない、と慌てなくて大丈夫です。
守れるカードと、ブロッカーは同じではない

ラ・ウラ・ギガはブロッカーとして攻撃を止め、相手とバトルします。サーファーは登場時にクリーチャーを手札へ戻して、これから攻撃する頭数を減らします。どちらも守りに働きますが、使うタイミングと場の変化が違います。
サーファーが出た時点で、後続が1体ならその1体を戻してしのげるかもしれません。後続が2体なら、1体戻してももう1体が残ります。「トリガーが出れば助かる」とひとまとめにせず、出たカードで何回分の攻撃を減らせるのかまで数えると、攻める側も守る側も判断しやすくなります。
あの波乗りを、もう一度見つけたら
画像のサーファーはDM-05の24/55です。再録の多いカードなので、手元の一枚を調べるときは、名前だけでなく収録番号やイラストも確認してみてください。シールドに置かれていたときには頼もしく、相手のシールドから出たときには悩ましい。見る側で印象が変わる一枚です。
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次に最後のシールドからサーファーが現れたら、まず相手の場をもう一度。もう攻撃したカードより、まだ横になっていないカードが気になるはずです。助かる波に乗れるかどうかは、そこからの一手にかかっています。



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