あと1回攻撃が通れば勝てる。相手の最後の盾を割ったら、こちらのクリーチャーが全員横向きになった。ホーリー・スパークには、勝ちを目前にした机の空気をひっくり返す力があります。誰も墓地へ行っていないのに、さっきまでの総攻撃が止まる。この独特の切り返しを、カードの向きから追ってみましょう。
扱うのは紙のDM-01版です。以下の盤面は、第1弾のカードで能力を説明するために作った例で、実際の大会記録ではありません。攻撃を止める話と、ブロッカーを寝かせて攻める話を分けると、この呪文の二つの顔がよく見えてきます。
6マナで相手を全体タップ。破壊する呪文ではない

DM-01版のホーリー・スパークは光文明、コスト6、レアの呪文。S・トリガーを持ち、相手のクリーチャーをすべてタップします。1体ずつ選んで人数を絞る能力ではなく、その時点で相手の場にいるクリーチャー全体に働きます。自分の場を一緒にタップすることはありません。
ただし、横向きになったクリーチャーは場に残ります。相手の手札やマナへ移動したわけでも、パワーが0になったわけでもありません。クリーチャーを退けるデーモン・ハンドやナチュラル・トラップとは、解決後の盤面が違います。スパークは、相手の頭数を消すより、その頭数が今できることを変える呪文です。
最後の盾で、後続の2体が止まる場面
自分のシールドは1枚、手札2枚、ブロッカーなし。相手には、このターン攻撃できるクリーチャーA・B・Cがいます。Aが先に最後の盾を通常ブレイクし、その盾がスパークだったとしましょう。攻撃回数を増やしたり、クリーチャーをアンタップしたりする別の能力はない設定です。
| 順番 | 自分の状態 | 相手の場 |
|---|---|---|
| Aが攻撃する前 | 盾1枚・手札2枚 | A・B・Cが攻撃可能 |
| 最後の盾が手札へ | 盾0枚・手札3枚 | Aは攻撃でタップ済み |
| スパークをトリガーで使用 | 手札2枚・呪文は解決後に墓地へ | B・Cもタップ |
| 次の攻撃を考える | 盾は0枚のまま | 全員タップで通常は追加攻撃できない |
後ろに控えていたBもCも寝かせられるため、この条件では直接攻撃を防げます。トラップの1体除去では残ってしまう後続まで、まとめて止める場面です。一斉に並んだ相手ほど、全体タップの違いが目立ちます。
ここで止めたのは、これから行われるBとCの攻撃です。Aに割られた盾が元へ戻るわけではなく、すでに起きたブレイクを取り消しているわけでもありません。また、最初から盾0枚への直接攻撃なら、めくる盾がないので、手札のスパークをS・トリガーとして突然使うことはできません。発動する入口まで含めて、最後の盾の頼もしさなのです。
次の自分のターンも、相手は横向きのまま
相手のターンにトリガーでスパークを使った後、次は自分のターンです。通常のターン開始でアンタップするのは自分のカードなので、相手のクリーチャーはそれだけで起きません。相手がタップしたままの場を見て、こちらの反撃を考えられます。
このとき、相手のタップしたクリーチャーへ攻撃して頭数を減らすか、相手プレイヤーを攻撃して勝ちに近づくかを選びます。どちらがよいかは、自分の攻撃役と相手の残りシールドで変わります。守るために使ったスパークが、次のターンの攻める機会まで作るわけです。
ただし、相手の次のターンの通常のアンタップまで封じる能力はありません。こちらが何もせずターンを返せば、相手の軍団はまた起き上がります。一晩寝かせたら自然に片づく洗い物とは違って、盤面は自分でどうにかしないと残ります。しのいだ1ターンを何に使うかが大切です。
手札から使えば、2体のブロッカーをまとめて寝かせられる
今度は自分のターン。相手のシールドは1枚で、アンタップしたラ・ウラ・ギガが2体います。自分の場には、前のターンからいるアクア・ハルカスが2体。どちらもアンタップしていて攻撃でき、光を含む6マナと、手札のスパークがあるとします。
まずスパークを唱えると、相手のギガ2体がタップします。通常、タップしたブロッカーはブロックできないため、ハルカスの攻撃をこの2体で止めることはできません。1体目のハルカスで最後の盾を割り、妨害がなければ2体目で直接攻撃を狙う形になります。
ここで、最後の盾の中身まで都合よく決めつけないようにしましょう。トリガーがなければ通る手順でも、相手の盾からスパークが出たら、こちらの2体目のハルカスもタップします。こちらが壁を寝かせ、相手が攻撃役を寝かせる。まさにスパークの応酬です。全体タップを使えたことと、勝利が確定したことは同じではありません。
ギガとハルカスは同じ2000。寝ていても弱くならない

ラ・ウラ・ギガは1マナ2000のブロッカーで、相手プレイヤーは攻撃できません。アクア・ハルカスは3マナ2000。スパークで寝かせたギガをハルカスで攻撃すると、他のパワー変更がなければ2000同士のバトルで相打ちになります。
タップした相手に攻撃できることと、バトルに勝てることは別です。寝ているから無抵抗で一方的に倒せる、という処理にはなりません。ギガを1体減らす代わりに、自分のハルカスも1体墓地へ行きます。その交換をする価値があるかを考えます。
相手の残りシールドが多く、今は攻め切れないなら、ブロッカーを減らして後の攻撃を通しやすくする判断もあります。反対に、先ほどのように盾1枚を2体で攻めたい局面で、1体を相打ちに使うと、残りは1体。その1体で盾を割れても、直接攻撃する頭数が足りなくなります。タップした相手が並ぶと全部倒したくなりますが、勝ち方から攻撃先を選びましょう。
6マナを払った後、手札と場には何が残る?
手札3枚からスパークを通常使用すると手札は2枚。6マナを使い切れば、残りの使えるマナは0枚です。自分の墓地には呪文が1枚増えますが、自分のクリーチャーは増えません。場に攻撃できる仲間がいるほど、相手のブロッカーをタップする仕事を活用しやすくなります。
自分の場が空のときに相手全体をタップしても、その自分のターンには攻撃役がいません。そのまま相手のターンへ進めば、相手は通常どおりアンタップします。手札から唱えるスパークを、次の相手ターンの攻撃も無条件で止めるカードと考えると、6マナを払った意味が薄くなってしまいます。
この違いは、同じカードでも「相手ターンにトリガーで使ったのか」「自分ターンに通常使用したのか」で生まれます。効果の文章は同じでも、次に誰がターンを迎えるかで、横向きの状態を活用できる時間が違うのです。
ミールで足りる場面と、スパークがほしい場面
雷光の使徒ミールは3マナ1000で、登場時に相手1体をタップすることを選べます。相手のブロッカーが1体だけなら、ミールでその1体を寝かせ、残りのマナを別の行動へ回す考え方があります。スパークと比べると、届く範囲と支払いが違います。
相手のブロッカーが2体なら、ミール1体の能力で寝かせられるのは1体だけです。もう1体が起きたままなら、攻撃を止められる可能性が残ります。先ほどのギガ2体の場面では、その差が攻撃の通り方に影響します。相手が1体なのか、何体も並んでいるのかを見て使い分けたいところです。
なお、出したばかりのミールを、そのターンの通常の攻撃役として足すことはできません。タップする能力は登場時に使えても、クリーチャーとしては召喚酔いがあります。「壁を寝かせるカード」と「最後に攻撃するカード」を数えるとき、同じ1枚を二重に働かせないようにしましょう。
初期版15/110。守った後の一手まで思い出す
DM-01版の番号は15/110です。同名の再録も多いので、手元のカードは番号や状態も確認してください。弾別一覧と昔のデュエマ辞典から、同じ時期の攻撃役やブロッカーの解説へ進めます。
カード整理や売却を考えている方は、表裏の写真と枚数を添えて買取相談フォームへ。スパークの見せ場は、最後の盾で助かった瞬間だけではありません。その次のターン、誰でどこへ攻撃するか。机の上で全員横向きになったあの景色から、もう一度決闘が動き出します。



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